- 2008-11-23 (日)
- 日本国内の世界遺産について
古来、紀伊山地は神々が集まる特別な場所と考えられてきました。
そのため、中国からやって来た仏教の修行の場ともされ、その結果として紀伊山地には由来の異なる3つの霊場、吉野・大峯、熊野、高野山が生まれることとなりました。
この3つの霊場とそれぞれに続く参詣道が2004年、「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界遺産に認定されたのです。
紀伊山地の霊場と参詣道が世界遺産として認定される際には。紀伊山地の霊場と参詣道が神道と仏教の融合という点において特に評価されたということです。
これは和歌山、奈良、三重と3県にまたがっている紀伊山地の自然がなければありなかったでしょう。
さらにそこに生まれた神社仏閣に参詣道などの人間が作り出した建造物と自然との融合が華を添え、堂々の世界遺産入りを果たしたのです。
世界遺産として、日本有数の霊山として堂々たる風格を見せる吉野・大峯は、大峯に続く奥新道にオオヤマレンゲの自生地があり、吉野は桜の名所としても知られる美しい所です。
ちなみに吉野の桜は自生しているのではなく、宗教的な意味によって植えられたことをご存知でしょうか。
熊野には3つの神社と2つのお寺があり、世界遺産を象徴する神仏融合の場となっています。
高野山には117もの寺院が密集している宗教都市で、世界遺産として認定されるために欠かせない存在だったことでしょう。
しかしながら、紀伊山地の霊場と参詣道は世界遺産に認定されたことで荒廃が進んだという指摘もあるのです。
せっかくの美しい霊山なのですから、厳かな気持ちで楽しみたいものです。
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