- 2009-01-18 (日)
- 日本国内の世界遺産について
北海道東部、オホーツク海に面した知床半島とその周辺地域は2005年、世界遺産に登録されました。
知床が世界遺産となった決め手は食物連鎖です。
ウィキぺディアには食物連鎖の例として、陸上で生活する生物であれば、草の葉をバッタが食べる→バッタをカマキリが食べる→カマキリを小鳥が食べる→小鳥をタカが食べる…… といった生物間のつながり、 水中生物の例として海では、植物プランクトン→動物プランクトン→イワシ→イカ→アシカ→シャチ……を挙げていますが、このように、自然界で食べる側と食べられる側に着目した見方ですよね。
それでは、世界遺産としての知床半島における食物連鎖はどのようになっているかというと、
1.冬に流氷が接岸することで大量のプランクトンがもたらされる
2.サケを初めとする多くの魚介類が誕生
3.秋になるとそのサケは知床を流れる川を遡上し、ヒグマなどに食べられる
4.そしてその排泄物が土に返り、植物の栄養となる
という食物連鎖になっています。
このような食物連鎖が見られる所は世界的にも貴重なため、世界遺産に登録されたということです。
世界遺産の対象となった自然を保護するために、知床にはさまざまな制限や計画があります。
その中で観光客が直接関係しているのは、キタキツネやエゾシカへの餌付け禁止です。
可愛いからといってむやみにエサをあげてはいけないということです。
知床が世界遺産となったことで、北海道ツアーにも変化が現れているようです。
以前からの富良野や阿寒湖、旭山動物園などの観光ツアーに、知床が組み込まれることが増えているということです。
元々知床は観光業は盛んではありませんから、他の観光地に比べると物足りなく感じるかもしれませんが、先ほど説明した食物連鎖を思いながら川や海を眺めれば、また違った感慨があると思います。
世界遺産周辺には「オシンコシンの滝」「知床五湖」「夕陽台」などの名所がありますから、世界遺産と合わせて楽しむのがお勧めです。
宿の心配はしなくても、知床にはリゾートホテルがたくさんあります。
北海道全般にも言えると思いますが、バスやレンタカーでのんびりと知床を見て回ることをお勧めします。
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